アーテイスト「平野綾」を語る

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はじめに

今回は声優・タレント・歌手として活動する平野綾さんをアーテイストの視点で見ていきたいと思います。
デビュー曲から最新曲まで6年間シングル10枚、アルバム3枚を中心に書いていきます。
キャラクターソングやユニットは一部を除き対象外として、平野綾名義を中心に展開していく予定です。

デビュー曲から全ての楽曲を追っかけている僕が新譜「FRAGMENTS」で何を感じたか、少しでも記録を残せたらと思います。

デビューからハルヒ、そして3rdシングルまで

2006年3月8日リリースされたデビューシングル「Breakthrough」から歌手・平野綾は始まります。

PS2ゲーム「ふぁいなりすと」主題歌Breakthrough PS2ゲーム「ふぁいなりすと」主題歌Breakthrough
平野綾,江幡育子,mavie,鈴木マサキ

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デビュー当時、平野綾さんは18歳でした。ジャケットも若く、今とは対照的な清楚なルックスです。
その瑞々しさは惜しみなく楽曲に反映されていてデビュー曲としては非常に良い出来だと感じます。
当時僕は16歳で、毎朝この曲を聴いて登校していたのを覚えています。
とにかく元気の出る曲で、平野綾さんを象徴する1曲でもあると思います。
アルバム「RIOT GIRL」には「Breakthrough」の撮り直しが収録されていますが、デビュー当時のような元気さが失われシングルの良さは完全に失われていました。特にアルバムバージョンの最後の「アゥ!」には嫌悪感さえ抱くアレンジで心底がっかりしました。
話をシングルに戻してカップリング曲の「一番星」です。
こちらは落ち着いた曲で、作曲はあの上松範康さん。
探り探り歌っている感じがして、こちらもデビュー曲の魅力としては充分だと思います。

そしてデビューから約2ヵ月後の4月26日に彼女の転機となる曲が生まれます。
そう、アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のオープニングテーマ「冒険でしょでしょ?」です。

TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」OP主題歌 冒険でしょでしょ? TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」OP主題歌 冒険でしょでしょ?
平野綾,畑亜貴,藤田淳平,安藤高弘

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アニメの効果は絶大で、平野綾さんは一気にスターになります。
CDの売上も驚異的なものでオリコンウィークリーチャートに28週に渡りチャートイン入りし続けるヒット作となりました。
今でもこの曲を聴くとアニメの映像を思い出せるという人は多いと思います。
作詞に畑亜貴さん、作曲に冨田暁子さん、編曲に藤田淳平さんという最強の布陣が化学反応を起こした2ndシングルは強大なエネルギーで平野綾さんの代表曲となりました。
カップリング「風読みリボン」もポップな曲で、声優アイドル路線で今後も活躍していくのかと思ったものです。

涼宮ハルヒでその名を世に知らしめた平野綾さんは同年9月6日に3rdシングル「明日のプリズム」を発表します。

明日のプリズム 明日のプリズム
平野綾,こだまさおり,加藤大祐,黒須克彦

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ジャケットは相変わらず黒髪の清楚感を前面に押し出した「アイドル声優」を感じます。
楽曲も「冒険でしょでしょ?」の路線でポップで元気な明るい曲です。
初のノンタイアップながらハルヒ人気も手伝い、CDの売上はよいものでした。
カップリング「ヨロコビの歌」は平野綾さんを語る上で今後避けては通れない人物黒須克彦さん作編曲です。
この曲は平野綾さん初となる切ないロックバラードです。明日のプリズムとは対照的な曲ですが、新たな平野綾さんを感じられた名曲だと思います。

個人的にデビューから3rdシングルまでを平野綾初期3部作としています。
この3作とそれ以降では方向がガラリと変わるからです。

アーティスト平野綾とロック

4thシングル「LOVE★GUN」は前作から約1年後の2007年10月10日に発表されました。
彼女はこのとき19歳。
そしてこの曲から3ヶ月連続リリースが決まっていました。

LOVE★GUN(DVD付) LOVE★GUN(DVD付)
平野綾,こだまさおり,nishi-ken,黒須克彦

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ジャケットはこれまでの清楚な声優アイドル路線から180度方向転換をしたロックな感じになりました。
というのも平野綾さんはアヴリル・ラヴィーンの大ファンだそうで、彼女の憧れを反映した結果がこれでしょうか。
楽曲もこれまでのポップな曲ではなくハードロックでエネルギッシュさを感じます。
そして自身初となる作詞も「LOVE★GUN」で披露されました。
19歳らしい魅力を存分に詰め込んだ野心作だと思います。この時にしか書けない詞です。
個人的に最も聴きこんだ曲がこの曲です。
ハルヒのキャラクターソングともいうべき「God knows…」等のロック曲路線の影響も少なからずあると思います。
カップリング「GLITTER」もロックな曲でいながら平野綾さんの声を活かした曲になっています。
今後の方向性は完全に「LOVE★GUN」が転機と言っていいでしょう。
そして歌手・平野綾からアーテイスト平野綾になった瞬間でもありました。

同年11月7日に発表されたのは3連続リリース第2弾「NEOPHILIA」です。

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平野綾

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前作で萌えのイメージを払拭した平野綾さんが次に発表した曲は「LOVE★GUN」よりも大人なイメージの楽曲でした。
「NEOPHILIA」の作編曲は齋藤真也さんでハードな世界観です。
カップリングはロックバラードです。作編曲は黒須克彦さん。
「NEOPHILIA」の作詞は畑亜貴さんと共作ですがカップリングの作詞はひとりで行っています。
この曲もノンタイアップでよりアーティスト性の高い楽曲を目指した印象があります。

3連続リリースの最後は「MonStAR」発表は同年12月5日。

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平野綾

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ハードなロック曲が続きましたが、この曲はポップです。
ノリの良い曲でミュージックビデオも可愛らしく、初期3部作とは違った魅力を出していました。
萌えや声優アイドル路線ではありませんが、平野綾さんのキラキラ曲路線のひとつの完成形だと思います。
余談ではありますが、アニサマで水樹奈々さんとコラボして歌った曲でもあります。
カップリング「ラブソング」は平野綾さんが作詞。歌詞を見ると当時平野綾さんがどんな気持ちだったのか推測することができるかもしれません。

この3連続リリースで平野綾さんの方向性は決まり、アニメで見せる萌えとは違う魅力の平野綾さんを楽しむことが出来ました。

1stアルバムから1stライブまで

2008年に入り7枚目のシングル「Unnamed world」を4月23日に発表しました。

Unnamed world Unnamed world
平野綾,畑亜貴,黒須克彦,nishi-ken

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アニメ「二十面相の娘」エンディングテーマです。
個人的に一番好きなジャケットであり、最も元気を貰える曲だと思います。
これまでの楽曲同様ロックでありながら平野綾さんの魅力はそのままにした名曲です。
カップリング「Maybe I can’t good-bye」の作詞は平野綾さんで、なんと全詞英語詞になっています。流石に洋楽に聴こえるかと問われても頷けない部分はありますが、野心的な作品だとは思います。

そして遂に1stアルバム「RIOT GIRL」が7月16日に発表されました。

RIOT GIRL RIOT GIRL
平野綾

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満を持して発表されたファーストアルバムは、7作目までのシングルを収録しているのでベストアルバム的側面もあります。
前述した「Breakthrough (Album Ver.)」は単体で聴くとシングル版に劣りますが、ロック路線で攻めてるこのアルバムの空気にはハマっていて「明日のプリズム」から「冒険でしょでしょ?」の初期3部作を見事に中和していると見てもいいかもしれませんね。
新曲「HERO」「曖昧スクリーム」「Harmonia vita」「For you」「RIOT GIRL」は見事なロックで、既存曲も含めて一枚のロックアルバムとして完成しました。
平野綾さんの名刺がわりのアルバムと言って過言ではありません。アーティスト平野綾として躍進していく加速装置でした。

そして2008年10月から初のライブツアーが開催されました。

1st LIVE 2008 RIOT TOUR LIVE DVD 1st LIVE 2008 RIOT TOUR LIVE DVD
平野綾

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初めてのライブツアーでしたが、アルバムを軸に平野綾さんの力を120%出した大成功のライブツアーだったと思います。
DVDには収録されていませんが、出世作ともいうべきハルヒの曲も歌ったということでその本気さを伺えます。
映像を見ればわかりますが、後半は疲れが見えます。このとき平野綾さんは21歳。
ライブは大成功でしたが、課題も見えたライブでした。

さてデビューから08年のライブツアーまで2年強、その間に多数のアニメで主演を演じてきました。
アーテイストとして声優としてまさしくトップの領域にいたことは間違いないと思います。

08年には声優初プロデュースとなるつんくの「涙 NAMIDA ナミダ」も発表されました。

涙 NAMIDA ナミダ 涙 NAMIDA ナミダ
平野綾,つんく,平田祥一郎,鈴木Daichi秀行

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これはシングルとして扱われずにコラボレーションシングルという扱いになっています。
正直、これが正式なシングルだったらファンを辞めていたと思います。
それくらいこの楽曲は今までの平野綾をぶち壊した曲です。
ファンの中でも批評のほうが多く、黒歴史と言ってもよいと思います。
ということでこの曲についてはここまで。

2枚のシングルとアルバム「スピード☆スター」

課題は残るものの大成功に終わったライブツアーから少し時間を置き、8枚目のシングル「Set me free/Sing a Song!」が2009年4月29日に発表されました。

Set me free/Sing a Song!(初回限定盤)(DVD付) Set me free/Sing a Song!(初回限定盤)(DVD付)
平野綾,nishi-ken,黒須克彦

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つんくの悪夢を払拭するように初の両A面でリリースされた「Set me free/Sing a Song!」はどちらも疾走系のロック曲で、アルバム「スピード☆スター」の核となる曲でもあります。
定期的にライブがあるなら鉄板曲間違いなしでしょう。
どちらも平野綾さん作詞の、黒須克彦さん作曲の黄金コンビです。

3ヶ月後のに7月22日は「Super Driver」が発表。

Super Driver Super Driver
平野綾

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ハルヒ2期のオープニング曲ということもあり、自身最高の売上を記録。
作詞は畑亜貴さん作編曲神前暁さんという最強コンビでアニソンとしても有名な曲となりました。
「冒険でしょでしょ?」のようなポップさのあるアニソンではなく、平野綾さんのロック路線の魅力を残したところが評価ポイントです。
カップリング「アイシテ!」は作詞平野綾さん、作曲黒須克彦さんのコンビ。
もはや黒須克彦さんなしに平野綾さんの楽曲は支えられないほど大きな影響力となりました。

そして2ndアルバム「スピード☆スター」が2009年11月18日にリリース。

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前作「RIOT GIRL」はベストアルバム的な構成でしたが、今回はオリジナル曲多めです。
そしてボーカル曲12曲中10曲が平野綾さん作詞というのも注目。
「LOVE★GUN」から続いてきたロックアーティスト平野綾の頂点がこのアルバムだと思います。
もちろんこの後のシングルも良いのですが、アルバムとライブをセットで考えるとここが最高点だと感じました。

そして12月から翌年1月に行われた2ndライブツアーも大成功でした。

平野綾 2nd LIVE TOUR 2009『スピード☆スターツアーズ』LIVE DVD 平野綾 2nd LIVE TOUR 2009『スピード☆スターツアーズ』LIVE DVD
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僕も参加したこのライブはバンドやお客さんとの一体感が最高で、スタンディングの熱気は凄まじかったです。
ダブルアンコールの「スピード☆スター」には感動しました。
平野綾さんのやりたかったアヴリル・ラヴィーンのようなパンクで熱いステージになったと思います。

Hysteric Barbieと例の騒動

2010年6月23日にリリースされた記念すべき10枚目のシングル「Hysteric Barbie」

Hysteric Barbie Hysteric Barbie
平野綾,増田武史,黒須克彦,山田高弘

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ライブ後から体調不良で復帰後初のリリースでしたが、心配されていた体調の影響は感じられず、力強い楽曲で平野綾さんの復活を感じました。
3曲入りで全曲作詞しており、アーティスティックな面も失われていませんでした。

ここから2010年も盛り上げてくれるだろう、とファンは期待していました。
しかし8月にあの騒動が起こります。
ファンを始め、声優アニメ界を駆け巡ります。

僕はただ静観し、今まで通り楽曲を出して欲しいと思っていました。
その間にライブやベストアルバムはありましたが、とても魅力的と言えるものではなく、前の平野綾さんに戻ってほしい、ただそれだけでした。

しかし実際には次の曲まで2年待たなければなりませんでした。

アーティスト平野綾終了と新・平野綾へ

騒動以降アニメ界からは消え、タレントの道を進むようになりました。
かつて所属していたランティスを去り、ユニバーサルシグマに移籍。

そして待望の新曲が2012年5月23日に発表。
タイトルは「FRAGMENTS」でミニアルバムの扱いです。

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収録されている8曲は全て違う作曲家で、そこに黒須克彦さんの名前はありませんでした。
かつてのロック色の強い楽曲は消え、新たな平野綾さんが誕生しました。

完全に騒動以前と騒動以降に分けられてしまうと思います。
どちらがいいかは個人で違うと思いますが、僕はかつてのロック路線が好きでした。
それだけに今回のミニアルバムは残念でありません。
いつまでも同じでは行けないと思いますが、新しいものはなかなか受け入れることが難しいものです。
ひょっとしたら僕もそのうち新曲の魅力に気づくかも知れませんが…。

おわりに

僕の中でアーティスト平野綾さんは「LOVE★GUN」で覚醒し「スピード☆スター」で終わった人物です。
今の活動は歌手であり、初期3部作と変わりありません。
かつての平野綾さんと同じようにとは言えませんが、方向性のある楽曲作りに期待したいです。
まずは復帰後のシングルとミニアルバムではない通常のアルバムに期待したいです。
ある意味これからが楽しみな人物でもあります。

期待を込めて。
おわり。

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