2016年よかった本 7冊

総理 / 山口敬之

総理 (幻冬舎単行本) 総理 (幻冬舎単行本)
山口敬之

幻冬舎

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マネーロンダリング / 橘玲

マネーロンダリング (幻冬舎文庫) マネーロンダリング (幻冬舎文庫)
橘 玲

幻冬舎

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税金亡命 / 佐藤弘幸

税金亡命 税金亡命
佐藤 弘幸

ダイヤモンド社

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レヴェナント 蘇えりし者 / マイケル・パンク

レヴェナント 蘇えりし者 (ハヤカワ文庫NV) レヴェナント 蘇えりし者 (ハヤカワ文庫NV)
マイケル・パンク,漆原敦子

早川書房

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いまさら翼といわれても / 米澤穂信

いまさら翼といわれても いまさら翼といわれても
米澤 穂信

KADOKAWA

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世界史としての日本史 / 半藤一利、出口治明

世界史としての日本史 (小学館新書) 世界史としての日本史 (小学館新書)
半藤 一利,出口 治明

小学館

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響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ / 武田綾乃

響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ (宝島社文庫) 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ (宝島社文庫)
武田 綾乃

宝島社

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SF小説ベスト5

なんとなくSF小説ベスト5を書きたくなったので書いてみる。
大昔に読んだものから最近読んだものまで。
難しい本は苦手なのでここで挙げる本はみんな読みやすいと思う。
順番による優劣はない。どれも最高の体験をさせてくれる。

「火星の人」アンディ・ウィアー

火星の人 火星の人
アンディ ウィアー,小野田和子

早川書房

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内容
有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。
だが、不運はそれだけで終わらない。
火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。
ところが――。奇跡的にマークは生きていた!? 
不毛の赤い惑星に一人残された彼は限られた物資、自らの知識を駆使して生き延びていく。
宇宙開発新時代の傑作ハードSF

火星版ロビンソン・クルーソー。
限られた物資と植物学者でありエンジニアの知識をフル活用してサバイバル。
科学考証の難しさはそれほどでもなく、高校くらいの知識があれば理解できるだろう。
度重なる危機と主人公のユーモアさのバランスがとても良い。

「Gene Mapper -full build-」藤井太洋

Gene Mapper -full build- Gene Mapper -full build-
藤井 太洋

早川書房

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内容
拡張現実が広く社会に浸透し、フルスクラッチで遺伝子設計された蒸留作物が食卓の主役である近未来。
遺伝子デザイナーの林田は、L&B社のエージェント黒川から自分が遺伝子設計した稲が遺伝子崩壊した可能性があるとの連絡を受け原因究明にあたる。
ハッカーのキタムラの協力を得た林田は、黒川と共に稲の謎を追うためホーチミンを目指すが―

今よく耳にするIT技術がガジェットとして豊富に使われている。
遺伝子デザイナーという職業も面白く、物語の核にもなる。
日本とベトナムが舞台であり、ホーチミンの雑多な風景が細かく描写されており、
それが近未来の味をより一層出している点に注目したい。
僕はこれを読んで実際にホーチミンへ旅をしたくらいだ。ベトナムコーヒーが飲みたくなる。

「星を継ぐもの」ジェイムズ・P・ホーガン

星を継ぐもの (創元SF文庫) 星を継ぐもの (創元SF文庫)
ジェイムズ・P・ホーガン,池 央耿

東京創元社

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内容
月面調査員が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。
綿密な調査の結果、この死体は何と死後五万年を経過していることがわかった。
果たして現生人類とのつながりはいかなるものなのか。
やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見された……。

これほどワクワクするあらすじがあるだろうか。僕は他に知らない。
生物学、考古学…なんだかわからないけど頭のいい学者が遺された物から正体を突き詰めていく。
現実にありそうで、あったら人類は本当に解明できそうで、そういうことを考えながら読むのが楽しい。
小難しいワードは少ないし本格的にSFになるのは続刊から。
本作だけを読んでも面白い。SF小説のベストにはよく挙げられる傑作。

「虐殺器官」伊藤計劃

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA) 虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
伊藤 計劃

早川書房

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内容
9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。
先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。
米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう……
彼の目的とはいったいなにか? 大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?

「虐殺器官」というタイトルからはグロい小説かと思ってしまう。
確かに作中の描写はビジュアル的にエグいものがあるが、それを含めた表現は伊藤計劃らしさを持ってズバ抜けている。
世界観と味のある言い回しはまさに脂が乗っていて最高傑作だと思う。
筆者の「ハーモニー」も優れた作品なので合わせて読むことをオススメしたい。

「機龍警察」月村了衛

機龍警察〔完全版〕 機龍警察〔完全版〕
月村 了衛

早川書房

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内容
テロや民族紛争の激化に伴い発達した近接戦闘兵器・機甲兵装。
新型機〈龍機兵〉を導入した警視庁はその搭乗員として三人の傭兵と契約した。
警察組織内で孤立しつつも彼らは機甲兵装による立て籠もり現場へ出動する。
だが事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっていた……

日本が国際テロの舞台となりオーバーテクノロジーで作られた兵器で戦う。
オーバーな表現ではあるが、作中は徹底したリアルさで恐ろしく冷静に進む。
続刊に行くほど面白くなり各国の政治状況も絡んできてグローバルな展開を見せるのが魅力だ。
警察小説としての側面もあり、各キャラクタへの作り込みが素晴らしい。
今一番楽しみなシリーズである。

2013年に読んだ本 ベスト10

2013年、数えてはいませんがたぶん100冊は読んだと思います。殆ど小説ですが。
東野圭吾のガリレオシリーズを読み始めたのも今年です。

僕は読んだ本の内容をしっかり覚えてられないので、
ここで紹介する本はその中でも特に内容の印象が強かった本ということになります。
あんまランキングは関係ないかも。

10.東野圭吾『聖女の救済』

聖女の救済 聖女の救済
東野 圭吾

文藝春秋

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ガリレオシリーズの長編。
他の長編は人物に焦点が置かれてトリックが地味ですが、本作はシリーズの中でもかなりの驚き。
湯川先生があまり活躍しないところも面白いです。

9.大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン』

グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫) グミ・チョコレート・パイン グミ編 (角川文庫)
大槻 ケンヂ,江口 寿史

角川書店

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グミ編チョコ編パイン編の3部作。なんと完結まで11年かかっています。
ボンクラ青春ものであり、フィクションながら大槻ケンヂの半生のような感じも受けました。
パイン編の怒涛の展開には心打たれます。

8.武田百合子『犬が星見た―ロシア旅行』

犬が星見た―ロシア旅行 (中公文庫) 犬が星見た―ロシア旅行 (中公文庫)
武田 百合子

中央公論新社

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著者である武田百合子と夫で作家の武田泰淳のロシア旅行記。
昭和44年の旅。毎回書かれる食事が興味深いです。
作中に登場する銭高老人はゼネコン銭高組の会長。この会長がとても良いキャラクターで笑えます。
独特な視点の観察力で他にはない旅行記になっていると思いました。

7.森博嗣『工学部・水柿助教授の日常』

工学部・水柿助教授の日常 (幻冬舎文庫) 工学部・水柿助教授の日常 (幻冬舎文庫)
森 博嗣

幻冬舎

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水柿助教授=森博嗣 水柿助教授≠森博嗣 水柿助教授≒森博嗣
小説ですがエッセイ感覚で読むのが正解でしょうか。
森博嗣作品で最も笑えると思います。3部作、どれも面白いです。

6.マーシャ・ガッセン『完全なる証明―100万ドルを拒否した天才数学者』

完全なる証明 完全なる証明
マーシャ・ガッセン,青木 薫

文藝春秋

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今世紀中の解決は無理と言われた難題を解き、受賞も賞金も断って姿を消したロシア人数学者のペレルマン。
消息不明のペレルマンを追えるところまで追った伝記。これ以上のものは書けないと思います。
当時のソ連の政治背景なども面白いです。

5.園子温『非道に生きる』

非道に生きる (ideaink 〈アイデアインク〉) 非道に生きる (ideaink 〈アイデアインク〉)
園 子温

朝日出版社

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この人でなければあの映画は創れなかったというエピソード満載のエッセイです。
園子温監督のアイデア、天才的な感性を垣間見れます。
監督のファンならより作品に踏み込めますし、ファン以外の人も興味を持てるのではないでしょうか。

4.半藤一利、宮崎駿『半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義』

半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義 (文春ジブリ文庫) 半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義 (文春ジブリ文庫)
半藤 一利,宮崎 駿

文藝春秋

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昭和初期の話や夏目漱石の話題など、初対面とは思えない充実した対談だと思います。
半藤氏が「風立ちぬ」を観る前と後で分かれているのも面白いです。
宮崎監督は引退したけど、まだまだ構想があると語られているので今後に期待です。

3.藤井太洋『Gene Mapper -full build-』

Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA) Gene Mapper -full build- (ハヤカワ文庫JA)
藤井 太洋

早川書房

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拡張現実が当たり前でインターネット崩壊後の世界。
バイオテクノロジーにウェブデザイン的要素を盛り込ませ・・・。
日本とベトナムが舞台の近未来SFです。こんな世界観のSFは他にないでしょう。
僕は本作を読んでベトナムに行きました。それくらい印象深い作品。

2.坂本真綾『from everywhere.』

from everywhere. from everywhere.
坂本 真綾

講談社

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声優・坂本真綾さんのヨーロッパ一人旅行記。
文章のやわらかさとか一人旅ならではの失敗や緊張感が伝わってきます。
僕はこの本を読んで一人海外旅行に行けました。
一人旅に行こうか悩んでる人の背中を押してくれる本です。

1.月村了衛『機龍警察 暗黒市場』

機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド) 機龍警察 暗黒市場 (ミステリ・ワールド)
月村 了衛

早川書房

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機龍警察シリーズ3作目。どんどんスケールアップしていきます。
シリーズで最もスリリングな展開。手に汗握るクライマックス。
でも僕は次回作からが本番だと思います。これまでの3巻が搭乗員の紹介みたいなものですから。
今、一番注目の小説です。

おわり。

2013年に読んだ本ミニレビュー

2013年に読んだ本のミニレビューです。

点数は★0から★5まで。小説から漫画、雑誌までなんでもあり。
リンクはAmazon。基本的に著者名のみ。連名やイラストは申し訳ありませんが書きません。
すべて個人の感想なのでよろしくお願いします。

★★★★★は基本的にオススメと思っていただいて結構です。

★☆☆☆☆ 吉岡友治『必ずわかる! 「○○(マルマル)主義」事典』 非常に細かく書かれているがどうにも読みにくかった。あと事典ではないような気がする。
★★☆☆☆ 森博嗣『森博嗣の半熟セミナ 博士、質問があります!』 これを読むならモリログを読んだほうが面白い。簡潔にしすぎて魅力が伝わりにくい。
★★☆☆☆ 青木謙知『F-22はなぜ最強といわれるのか』 素人目線でもわかりやすい。図も多い。凄いのはわかったけど最強って感じがわからなかった。
★★☆☆☆ 森博嗣『目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES』 事件が微妙すぎる。理系会話やキャラクタは良。
★★☆☆☆ KISHOW『GRANRODEO・KISHOWの帰結する共犯者』 おとなしい谷山さんの文章がハマらなかった。もっとロックさを期待してたのに。
★★★☆☆ R.P. ファインマン『困ります、ファインマンさん』 チャレンジャー号の話が主。エッセイ集だった前作に比べると面白さ減であるが好きな本だ。
★★★☆☆ 至道流星『世界征服』 ビジネスで世界征服する経済ラノベ。現実的でありながらサスペンス性も持たせた面白い作品。
★★★☆☆ クリス・アンダーソン『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』 理解出来ない人は時代に置いて行かれる。この時代はもう来ている。
★★★☆☆ 麻生太郎『とてつもない日本』 日本っていいな、凄いなと思える本。
★★★☆☆ 高野和明『ジェノサイド』 いま一つまとまりに欠ける本。化学・SF・ミリタリ・サスペンスをゴチャ混ぜにしすぎた感。でも嫌いじゃない。
★★★★☆ 安倍晋三『新しい国へ 美しい国へ 完全版』 以前の本だけどアベノミクスにも通じてる。若い人こそ読むべき。
★★★★☆ 仲谷明香『非選抜アイドル』 競争社会であるAKBで負けを認めてどうやって生き残ってきたか。AKBの本ではあるが自己啓発本にもなりうる。
★★★★★ 月村了衛『機龍警察 暗黒市場』 シリーズ最高傑作。ロシア人の人間ドラマの描写は素晴らしい。
★★★★★ 坂本真綾『アイディ。』 心が洗われるような素の坂本真綾さんの文章に癒されます。挿絵もいい感じ。
★★★★★ 坂本真綾『from everywhere.』 写真が殆ど無い旅行記。でも坂本真綾のフィルターを通して情景が見える。真綾が更に好きになった。
★★★★★ 『spoon. 2013年 02月号』 上坂すみれファンなら絶対持っておきたい一冊。大石蘭さんによる「思春期と装甲」は名文。
★★★★★ 武田百合子『犬が星見た―ロシア旅行』 昭和44年のロシア旅行記。面白い物の見方。人物の描写も豊。とても楽しかった。
★★★★★ 藤井太洋『Gene Mapper -full build-』 拡張現実と植物遺伝子デザイナーをテーマにしたSF。電子書籍発で話題になりました。
★★★★★ マーシャ ガッセン『完全なる証明―100万ドルを拒否した天才数学者』 ソ連体制で如何にして天才が産まれたか。そして何故姿を消したのか。

「FREECELL vol.11」の上坂すみれさんグラビア&インタビューがよかった

5月31日に発売された「FREECELL vol.11」の上坂すみれさん特集がよかったです。
ムック本ということで紙の質もよく、ページ数も多い!

ロリータファッションはもちろん、眼帯や包帯などの小物も決まっていました。

インタビューもかなり深いところまで攻めていたのでファン必見です。

FREECELL vol.11 FREECELL vol.11
著訳編者表示なし

プレビジョン

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もっと女の子を撮ろう!こだわりポートレート アイデアの引き出し(玄光社)

こだわりポートレート アイデアの引き出し (玄光社MOOK フォトテクニックデジタル) こだわりポートレート アイデアの引き出し (玄光社MOOK フォトテクニックデジタル)
河野英喜,野澤亘伸,小澤太一

玄光社

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フォトテクニックデジタルの連載「こだわりポートレート アイデアの引き出し」を一冊にまとめ、さらに加筆・修正を加えたポートレート撮影の技法書。

まず単純に写真集として面白い。モデルの人が多いので見ごたえがある。

写真のアイデア・テクニック集としてよくまとまっているし、非常に勉強になる。
光や空気を意識するだけでこうも変わるのかと驚いた。

僕は殆ど人物を撮影しないが、機会があれば本書で学んだことを活かしていければと思った。

隈 研吾「自然な建築」を読みました

内容

20世紀の世界を覆い尽くしたコンクリート。それは場所と素材との関係性を断ち切り、自然を画一化する建築であった。自然さとは、素材や景観だけの問題ではない。タウトやライトの作品にラジカルな方法論を読み解き、水、石、木、竹、土、和紙などの素材を、それぞれの場所に活かす試みのかずかずを語る。

感想

序章、「20世紀はどんな時代か」というところから始まる。
建築、土木においてコンクリートは最大にして最高の発明だ。
これは今でも変わらないし百年単位でみても廃れることの無さそうな技術だと思う。

著者の隈研吾さんは決して近代建築を批判していない。
たしかに、コンクリートに板や石版を貼っただけの建築は安っぽいし冷たさを感じる。
自然な素材やその場の空気を活かした建築をこの本では全8章に渡って創り上げていく。

水、石、土、竹ときて最後は和紙までも建築の材料にしてしまう技術には驚きだ。
製作過程での苦労・解決が描かれており、実際の写真も多く、歴史背景が含まれていたりと読み物として面白い。

だが、どうしても後半の方になると言い訳が目立つ。
序盤は徹底してコンクリートや”冷たい技術”を取り入れなかったが、
後半は予算や技術的な限界として妥協している。

それも現代の建築家として苦悩する部分なのだろうが、
本書「自然な建築」ではできるだけそういう部分は見たくなかった。
だが逆に言えば「妥協する建築」こそが現代の建築なのだろうとも思った。

自然な建築 (岩波新書) 自然な建築 (岩波新書)
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三上 延『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』を読みました

あらすじ

鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも、彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語。

感想

話題作ということで読んでみました。
本屋さんに行くと必ず前面に置いてありますね。

あらすじを見ないで読み始めたのですが、イメージとのギャップがありました。
僕のイメージでは「古書ミステリー」
ライトノベル『文学少女』に近いものを感じていました。

しかし実際は重たい事件は起きずに、本やその所有者の謎解いていくという感じ。
ビブリア古書堂でバイトしてる主人公が動きまわり、入院しているビブリア古書堂の店主が解決するスタンス。
主人公は本が読めないという事情があるので、店主が簡単に本の内容を説明してくれます。
この解説が非常に有難い。これがこの小説の魅力であると思います。

小説は短編が4本で構成されていますが、伏線が散りばめられており、最後にピタっとハマるようになっていました。
複雑な謎はありませんが、とても鮮やかに解決していくのでスラスラ読めます。

最後に冒頭の一文を紹介。
「人の手を渡った古い本には、中身だけではなく本そのものにも物語がある。」

古本屋を舞台にした古書と人間関係のミステリーを是非!

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫) ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
三上 延

アスキーメディアワークス

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『決闘 ネット「光の道」革命』読了

内容

2015年までに日本の全世帯に超高速の光ケーブルを引いて、ブロードバンドで日本列島を覆ってしまおうとする「光の道」構想。これを推進する孫氏に、ITジャーナリストの佐々木氏がツイッター上で「全面不同意」を表明。それに孫氏がすぐさま果たし状を送りつけ、実現したIT界の巌流島決戦。
「光の道」は日本を救うか? 生き残りを賭け、日本が今後とるべき道とは――? カリスマ経営者と気鋭のジャーナリストが、ネット社会の理想と未来を熱く語る時間無制限・一本勝負。

感想

もともとはUstで放送されたものを文章化したものらしいです。

孫さんの「インフラが先」という主張と佐々木さんの「プラットフォームが先」という議論。
結局は孫さんも佐々木さんも目指すところは同じ。ただ、その順番が違うだけ。
孫さんのプレゼンは流石で、具体的な数字や実行案には説得力があります。
佐々木さんの反論も分かりやすい話でしたが、一部納得してるご様子からも「決闘」という意味では孫さんの勝ち?

決闘と題していますが、後半が議論がループしてますし収録するのは前半の熱い部分だけで良かったような気がします。
でも2章の「ソフトバンクはモンゴル帝国軍である」は面白かったです。

僕としては「無料でできるならやって欲しい」と思いますね。
インフラは有り余るほどあって損しないし、それこそカルテや教科書のIT化なんてすぐに出来ます。
帯域が逼迫してる現在だからこそ本当に議論して整備する時が来たと思います。

かつてインターネット大国と言われた日本ですが、今は韓国に負けてトップの座を奪われてしまいました。
今こそ1位に返り咲くときではないでしょうか。2位以下は最下位と変わらないのです。

決闘 ネット「光の道」革命 (文春新書) 決闘 ネット「光の道」革命 (文春新書)
孫 正義,佐々木 俊尚

文藝春秋

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『スティーブ・ジョブズは何を遺したのか』購入

スティーブ・ジョブズは何を遺したのか (日経BPパソコンベストムック) スティーブ・ジョブズは何を遺したのか (日経BPパソコンベストムック)
林 信行 ほか

日経BP社

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The History of Jobs & Apple 1976〜20XX【ジョブズとアップル奇蹟の軌跡】』『スティーブ・ジョブズ』を読んだら買ったほうがいいです。
何故ならこの本で両者の足りない部分を補完できるからです。

The History of Jobs & Apple 1976〜20XX【ジョブズとアップル奇蹟の軌跡】』は図が豊富で見ているだけで面白いです。しかし『ジョブズが遺したもの』で見ると物足りなさを感じます。
また自伝『スティーブ・ジョブズ』は内容こそ豊富ですが、図が少なくて魅力に欠けます。
そんな両者の無いとこどりをしているのが本書です。
ジョブズが携わった製品、NeXTのソフトウェアまで細かく掲載されていますし、写真も多くて見ていて楽しいです。
また関係者への取材も多く、日本人が書いた本だけあって、ソニー元社長安藤国威さん、フロッピーの開発者広瀬康之さんらへのインタビューも多く掲載されています。
ソニーとの関係は深く書いてあって面白いです。

そして最後に本書のお値段。なんと980円です。
『The History of Jobs & Apple』が2000円弱、自伝が上下巻合わせると4000円。
これを考えるととてもリーズナブルなことがわかります。

「人」「仕事」「作品」「言葉」と多くのものに影響を与えたスティーブ・ジョブズ。
気になる人は是非お手に取ってみてください。